ファクタリングは資金を調達するまでの時間が早く、償還請求権のない一般的な契約ならば売掛先が倒産しても支払い義務が生じません。大口の資金調達が可能なだけでなくキャッシュフローの改善にも貢献し、融資ではないので負債にならず貸借対照表にも影響しないなどのメリットが存在します。銀行から融資を受けると負債になってしまうので貸借対照表の評価が下がってしまいますが、ファクタリングは売掛債権の譲渡であり評価が下がることはありません。資金の確保によりキャッシュフローが改善され、黒字倒産を回避しつつ安定した経営が可能になります。

ファクタリングには2社間と3社間の取引があり、それぞれに異なるメリットとデメリットが存在します。サービスの提供会社であるファクターと利用者である納入企業の他に、売掛先であるクライアントが関与する3社間取引が基本です。2社間取引はクライアントが関与せず、3社間取引と比較してスムーズに手続きを行うことができファクタリングの事実を知られる心配も不要です。3社間取引はファクターの貸し倒れリスクが低いため比較的緩やかな審査が行われており、手数料も債権額の1％から5％ほどと安く設定されています。

2社間取引はクライアントに知られることなく即日での現金化も可能ですが、手数料が債権額の6％から40％ほどと高額で審査が厳格に行われます。2社間と3社間のファクタリングにはそれぞれメリットとデメリットがあるので、比較検討して状況に合ったものを選ぶとよいでしょう。